当院では月曜日、水曜日、金曜日の夜間にオーバーナイト透析を行っています。オーバーナイト透析は夜間就寝中に透析を行うため、透析のために日中の行動を制限する必要がなくなり、普段通りに仕事にも打ち込むことができるというメリットがあります。また、長時間透析ができるため、毒素や水分を十分に除去できます。時間当たりの除水量が少なくて済むため、体への負担が減り、より健康的な生活を送ることができます。長期的には、血圧の安定や薬の減量が期待でき、生命予後も改善させることがわかっています。保険診療ですので、通常の透析治療と同じで特別なお金はかかりません。
オーバーナイト透析に関する疑問、質問にお答えします
誰でも受けられる訳ではありません。主に3つの条件があります。
1つ目は大きな合併症を抱えていないこと。深夜に透析を行いますので、大きな持病を抱えている方、心肺機能が低下している方、普段から健康管理ができていない方などはオーバーナイト透析を受けられません。2つ目は、お仕事をされている必要があります。当院のオーバーナイト透析はお仕事をされている方を支援するという目的で行っています。3つ目は、医師を含めたスタッフの指示、要請には従って頂くことが必要です。オーバーナイト透析は安全な医療行為を遂行するうえで、スタッフとの信頼関係が必須です。
最終的にオーバーナイト透析を受けられるかどうかは医師が判断します。
時々、透析中に眠れないという方がいます。神経質な性格の方で周囲の音や光に敏感な方は熟睡できないためにストレスになります。逆に、よく眠れる方でもいびきが大きい方は治療が必要な場合があります。睡眠時無呼吸症候群と診断された方はCPAP療法をしながら、オーバーナイト透析を受けてもらうことがあります。
深夜に行うため、薬局や病院への急ぎの対応ができかねます。事務員が不在になりますので、書類の受け渡しが遅れることがあります。スタッフも少人数で対応しますので、昼間のようなきめ細かなケアーを受けることは難しくなります。
何と言っても、仕事の時間を制限する必要がなくなることです。透析のことを気にせずに、お仕事に集中できます。また、長時間透析になりますから、ゆっくりと除水することにより体への負担が少なく、より多くの毒素も除去できます。通常の透析に比べて、体調が良くなる上、薬も減薬できるというメリットもあります。
もちろんできます。オーバーナイト透析を未経験な方は、当院で2〜3週間の昼間または、夜間透析を行ってもらった後、医師の判断によりオーバーナイト透析に移行します。ただし、臨時やお試しでオーバーナイト透析を受けることはできません。
オーバーナイト透析を継続されている方はベッドの空き状況によっては昼間の透析に変更することができます。ただし、頻回の時間帯変更は他の患者さんへの迷惑にもなりますので、控えていただくようにお願いします。
別料金は一切かかりません。
昼間の透析と同様、特に必要なものはありません。安眠できるようなグッズが必要な方は持参しても構いません。大きな音が出る物は他の患者さんへの迷惑になりますので、持ち込みは不可です。
当院は入浴の設備はありません。できるだけ透析開始前に入浴を済ませておくことをお勧めします。透析室での食事はできませんが、6階の待合室で飲食が可能です。ご希望の場合は、スタッフにお知らせください。